目の前で楽しそうに笑うコイツは、
誰だ?
「…なに?」
「いや、随分楽しそうに笑ってるなと思っただけだ」
「ふふっ…あは、はははは!!!! だって楽しいもん。」
俺の愛しい仲間たちと同じ姿をしていても
心がこんなにも違うなんて
同じ仲間を殺すなんて
あ り 得 な い
「次は、誰を"料理"して欲しい?」
「もう止めるんだ…!いまな、ら…今ならまだ間に合うんだ!」
「圭一、もう一度聞くよ。ちゃんと答えてね?」
「つっ」
「次は誰を"殺して"欲しい…?」
息苦しくなるほどの目つきで睨む。
仲間なのに、どうして
そんな
酷なことを俺に聞くんだ
ならいっそ
俺を"調理"してくれないか?
横目で眠っているレナ達を見る。
まだ生きているんだ。
ただ、眠ってしまっていては脱出なんて出来っ子無い。
こればかりは…俺の力だけじゃ無理だ。
「けいいち?」
恐ろしく低い声で俺の名を呼ぶの口元はやっぱり笑っていた。
こんな
仲間を見るのなら
早く世界を終わらせて欲しい
もう無理だ
「…俺を殺してくれ」
「ヒーロー気取りもいいとこ。私の説明聞いてた…?圭一だけは殺さない、って言ったの聞いてたよね。」
「は…何がしたいんだ……?」
初めての表情が変わった
不意をつかれたような、そんな顔
「……はははは。あ、はははは!!!」
「…?」
「…言われて見れば、私は何がしたいんだろう?」
しっかりしろ、前原圭一…!!
まだ希望の光は
あったんだ。
まだ仲間を救う事は出来るんだ…!!
「ははっ…自分で分からないようじゃダメだな」
「そうだね。じゃあ今から意味を持たせるよ」
「…どういう意味だ?」
あぁの顔が
こんな時だけ女の子らしくなるのは
勘弁してほしかった。
「圭一とずっと居たい」
「………」
「…ダメ、かな?」
泣きそうな顔で言う
それが罠だと分かっているのに
何故か許してしまいそうになる
ダメだ!!!!
引っかかるな、自分……!!!
クールになれ、前原圭一!!!!!!
ここで許してどうする?!俺の愛する仲間たちはどうなるんだ?!?!
俺だけ生き残ったって意味がないだろう!
「……そうかな」
「え?」
そしてまたの口元がニヤリと上がった
…やっぱり駄目なのか
もう此処らでお終いなの…か?
「仲間"たち"は消えちゃうけれどその一員はいるよ…?」
「俺は仲間"たち"が好きなんだ。誰一人欠けてもダメなんだぜ。」
「…キレイな嘘ね。」
「え?」
の綺麗な黒髪がサラリと動いた。
そして不気味に笑いながらゆらり、ゆらり、と............
ガンッ
「?!」
「レナ!??!?!?おいやめろ!!!!!!!!」
ガンッガンッガンッ
「ぅっ、あっぁぁぁぁっっ、、、っっ」
ゴンッガンガンガンッ!!!!
楽しそうに笑いながら鈍器を振り下ろす。
その眼はもう人間じゃなかった。
鬼だ
「ひっ、くぅっ、、、、うぅ…」
「や、めろ…やめろ………やめろおおぉぉぉおおおおおおお!!!!!!!」
「あはははははは!!!!!レナー?恨むなら私じゃなくて圭一にしてね…?私は何にも悪くないんだから…
ふはははははははははははははははははは!!!!!!!!」
「!!やめろ!!!やめてくれえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええぇ!!!!!!!!!」
ガンガンガンガンガンガンッッ!!!
ガツッガツッガンガンゴン!
「うっ、ごっごめんなっ…ぎゃ、うぁあぁぁぁぁ!!!!!!!」
ぽろぽろぽろ
「あーっはっはっはははははははははははは!!!!!!!!圭一のせいだからね!!!!!圭一が選ばないから……
圭一がキレイな嘘をつくからいけないんだ!!!!!!!!!!」
綺麗な黒髪に不釣合いな赤が染まっていく。
…そんなに泣く位なら笑わなければいいのに。
モウ タスケテアゲラレナイ
真っ赤に血塗れていくはもう誰にも止められない。
このまま鈍い音を聞くしか出来ないんだ。
モウ シアワセニモドルコトハデキナインダ
ごめん、
ごめん、魅音
ごめん、レナ
ごめん、沙都子
ごめん、梨花ちゃん
ごめんなさい、オヤシロさま
もう俺にはどうする事にも出来ない。
憎らしいほど頭の中で響くひぐらしの声。
ひぐらしたちはまた惨劇を見届けてしまったんだな。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい………………
「ごめんね・・・・みんな・・・・・・っ」
「え?」
ガンッ!!!!
カナカナカナカナカナカナカナカナカナカナ...............